水原はソウルから日帰りする価値がある?城壁散歩、巨大図書館、そしてフライドチキン
あります。水原はソウル駅から在来線の特急で約30〜40分、地下鉄1号線なら約1時間。1日あれば見どころを回れます。1790年代に築かれたユネスコ世界遺産・水原華城の城壁を無料で歩き、行宮洞(ヘングンドン)のカフェ通りでコーヒーを飲み、スターフィールド水原のピョルマダン図書館でそびえ立つ本棚を眺め、八達門(パルダルムン)の近くで水原カルビか大釜で揚げたチキンの夕食を。午前10時までに出発し、城壁は夕方の光の時間に回し、食事の前に終電を確認しておきましょう。
ソウルから水原への行き方
水原(スウォン)は京畿道の道庁所在地で、ソウルのすぐ南にあります。毎日多くの人が両都市の間を通勤するほどの近さです。だからこそ、最も気軽な日帰り旅行先のひとつ。何週間も前の予約も、早朝のバスもいりません。行き方は2通りあります。
地下鉄1号線。青いラインがソウル中心部から水原駅まで乗り換えなしで走っています。ソウル駅からは約1時間で、交通カードをタッチするだけで乗れます。押さえておきたい駅は2つ。水原駅のひとつ手前の華西(ファソ)駅はスターフィールド水原の最寄り駅、水原駅は城壁へ向かうバスやタクシーの拠点です。1号線は急行と各駅停車が同じ線路を走るので、ホームの案内画面を確認し、降りたい駅に停まる電車に乗りましょう。交通カードをまだ決めていなければ、T-money・WOWPASS・気候同行カードの選び方ガイドが参考になります。
在来線の特急。KORAILのITX-セマウル号やムグンファ号、一部のKTXが南へ向かう途中で水原に停車します。ソウル駅から約30〜40分、座席は指定席で、遅めの列車なら運賃は数千ウォン程度です。予約はKorail Talkアプリか駅の券売機で。1号線が混み合う週末の朝には、こちらが快適な選択肢です。
水原駅から城壁までは、タクシーか市内バスで約10〜15分。南門の八達門がよく使われる降車ポイントです。図書館から回るなら、1号線を華西駅で降りてモールまで歩きましょう。
晩秋の水原華城を歩く
水原華城は1794年から1796年にかけて、正祖(チョンジョ)の治世に築かれました。正祖は父の墓を水原に移し、その周りに新しい城郭都市を計画したのです。設計を担ったのは学者であり技術者でもあった丁若鏞(チョン・ヤギョン)で、当時の朝鮮では新しかったクレーンや滑車が工事に使われました。城壁、門、見張り台、指揮所が旧市街をぐるりと約5.7km囲み、1997年にユネスコ世界遺産に登録されています。
旅の予算にうれしいのは、水原市によると城壁は一年中無料で開放されていて、夜も歩けること。チケットゲートはありません。どの門からでも上がり、城壁の上や足元の道をたどるだけです。
どこまで歩くか。一周すると写真を撮りながらで2時間半〜3時間かかります。日帰りなら、北側の半分が最も効率よく楽しめます。西門の華西門から出発し、巨大な北門・長安門(チャンアンムン)を通り、7つの石造アーチで城壁が川をまたぐ華虹門(ファホンムン)がゴール。そのすぐ先には、柳に囲まれた丸い小さな池・龍淵(ヨンヨン)を見下ろす楼閣、訪花随柳亭(パンファスリュジョン)があり、多くの人のお目当ての眺めです。
晩秋の景色。11月初めになると城壁の下の芝生の斜面が金色に染まり、西門の外にある華西公園のススキが午後の低い日差しを受けて輝きます。城壁沿いの松は緑のままなので、色を添えるのは門の周りのケヤキや柳、そして行宮の裏手にある八達山(パルダルサン)の木々です。11月は日没が早く午後5時半ごろなので、訪花随柳亭の区間は日没前の最後の1時間に合わせましょう。
夜の華城。今年の大きな季節のライトアップイベントは終わっています。水原華城メディアアートは9月19日〜10月6日、華城行宮の夜間開場は11月1日で今シーズンの営業を終えました。それでも城壁自体は日没後も開いているので、夜に門まで歩いていくことはできます。高い場所は風が強くなるので、薄手の上着を持っていきましょう。
東側のオプション。東の指揮所・練武台(ヨンムデ)の周辺には、知っておきたい有料体験が3つあります。華城御車(ファソンオチャ)は軍事施設を巡る観光列車で、大人6,000ウォン。伝統弓術の体験場では10本の矢を3,000ウォンで射ることができ、冬季は午前9時30分〜午後5時(正午〜午後1時は昼休み)。係留式気球のフライング水原は、蒼龍門(チャンニョンムン)横の駐車場から上がり、大人24,000ウォンで、天候が良いときに運航します。料金はすべて水原文化財団の現在の案内によるものです。
行宮洞のカフェ通り
行宮洞は城壁の内側にある古い街で、正祖が水原を訪れるたびに滞在した宮殿・華城行宮にちなんで名づけられました。この10年ほどで、低い家並みや韓屋はカフェ、ベーカリー、小さな洋服店、フォトスタジオでいっぱいになりました。いちばんにぎやかなのは行宮と西門・北門の間の路地で、ソウルの経理団通り(キョンニダンギル)をもじって「ヘンリダンギル」と呼ばれています。
ソウルのカフェ街と違うのは、その背景です。屋上席や2階の窓から城壁を正面に望めるカフェが多く、コーヒー休憩がそのまま展望スポットになります。雰囲気は若くてローカル。季節のケーキを出すデザートカフェ、床に座る韓屋カフェ、ヴィンテージやアクセサリーのショップ、そしてその月にSNSで話題のベーカリーの前にできる行列。平日の午後は落ち着いていますが、週末は昼前に行くか、席待ちを覚悟しましょう。
行宮。華城行宮はカフェ通りから歩いてすぐで、1時間かける価値があります。開館は毎日午前9時〜午後6時、入場は午後5時まで。入場料は大人2,000ウォンで、行宮・水原華城博物館・水原博物館の3館共通券は4,000ウォンです。韓服を着ていれば行宮は無料で入場できるので、周辺には韓服レンタル店がたくさんあります。2024年にいくつかの建物が復元されたため、色鮮やかな姿を見られます。
スターフィールド水原のピョルマダン図書館
何階分もの高さに本棚が積み上がり、広い木の階段に人が座っている写真を見たことがあるなら、それはおそらくここです。ピョルマダン図書館は2024年1月、市の北部にある大型ショッピングモール、スターフィールド水原の中にオープンしました。本棚は4階から上の階へとそびえ、中央の吹き抜けには座って本を読める長い階段があります。
入場は無料で、会員登録もチケットも必要ありません。棚から本を取って階段で読むこともできます。モールの営業時間は午前10時〜午後10時なので、雨の日の代案や、1日の終わりに暖かく座れる場所としても使えます。写真を撮るなら朝がいちばん静かで、週末は午後の半ばには階段が埋まります。
ソウルにも江南のCOEXに同じ図書館があり、COEXとスターフィールド図書館のガイドで紹介しています。比べてみるのも楽しいはず。COEXの図書館は広いホールに広がっているのに対し、水原は縦に伸びていて、本の峡谷のようです。スターフィールド水原の住所は長安区水城路175。1号線華西駅から歩いてすぐで、華西門からはタクシーで約10分です。
水原カルビとチキン通り
水原カルビ。水原は20世紀半ばの市場の時代から牛カルビで知られ、水原カルビは今も街を代表する料理です。スタイルは豪快。長いあばら肉を幅広く切り、ほかの地域で使われる甘い醤油ダレではなく塩で味付けすることが多く、テーブルで焼いて食べます。ボンスウォンカルビやカボジョンなどの有名店は、城壁の東側の新市街にあり、タクシーで10〜15分ほど。特別な日のごちそうです。近年、有名店では輸入牛のカルビが1人前約60,000ウォン以上、韓牛はさらに高くなるので、グループで行ってシェアしましょう。
チキン通り。もっと手頃でにぎやかに食べたいなら、八達門近くの水原チキン通り(トンダッコリ)へ。十数軒のフライドチキン店が並ぶ短い路地です。ここの伝統は、大きな鋳鉄の釜で丸ごと揚げる「トンダッ」。昔ながらの店では今もこの方法で揚げていて、おなじみのクリスピーなフライドチキンや甘辛いヤンニョムチキンと一緒に出しています。名物は、カルビ風のタレをからめた「王カルビトンダッ」。2019年にヒットした韓国のコメディ映画で一気に有名になりました。丸鶏1羽はたいてい20,000ウォン前後で、2人で十分な量です。週末の夜は有名店に行列ができますが、回転は速めです。
どちらか一方しか入らないなら、時間帯で選びましょう。カルビは席が取りやすいゆったりしたランチに、チキンは水原駅行きのバス停がすぐそばにあるので夕食に向いています。
日帰りモデルコースと終電
このコースは北西から南へ一方向に進むので、行ったり来たりする必要がありません。
午前9時 ソウル中心部から1号線で華西駅へ。
午前10時 開館直後、混む前にスターフィールド水原のピョルマダン図書館へ。
午前11時30分 タクシーで華西門へ。北側の城壁を長安門を経て華虹門と訪花随柳亭まで歩く。
午後1時 ランチ。奮発するなら水原カルビ、軽めなら行宮洞で。
午後2時30分 ヘンリダンギルでカフェめぐり。
午後4時 華城行宮。入場は午後5時まで。
午後5時 行宮の裏手の道から八達山を登り、西の指揮所・西将台(ソジャンデ)で街に沈む夕日を。
午後6時15分 八達門まで下り、チキン通りで夕食。
午後8時30分 バスかタクシーで水原駅へ(約10〜15分)。
終電。秋のダイヤでは、水原発ソウル駅行きのITX-セマウル号の最終は午後11時30分ごろで、KTXとムグンファ号の最終はそれより早い時間です。1号線も夜遅くまで走っていますが、夜が更けるにつれて本数が減ります。ダイヤは変わることがあるので、夕食の前にKorail Talk、NAVER地図、またはカカオマップで正確な終電を調べ、土曜の夜に特急に乗るなら座席を予約しておきましょう。
水原はソウルから鉄道で気軽に行ける日帰り先のひとつです。城壁より海の気分なら、江陵(カンヌン)日帰りガイドでKTXに乗って東のビーチとコーヒー通りへ。
Solのノート
多くの人は水原を「街がついている城」として扱います。逆にしてみてください。城壁は無料で夜まで開いているので、予定の最初に入れる必要はありません。明るい時間は、開館時間が決まっている屋内や路地で過ごし、城壁は午後の終わりに取っておきましょう。石が温かい色になり、光が低くなる時間です。
それから、一周全部を歩く必要はありません。北側の区間を選んでゆっくり歩き、春にまた来る理由を残しておきましょう。