リサの『Press Play』とミンニのタイ語EP:同じ日にリリースしたタイ出身の2人のK-POPスター

「to the moon :)」MVのクローズアップでほほえむi-dleのミンニ

リサの『Press Play』とミンニのタイ語EP:同じ日にリリースしたタイ出身の2人のK-POPスター

BLACKPINKのリサとi-dleのミンニは、タイ出身のK-POPスターで親しい友人同士。2人はそろって10月23日に新しいソロ作品を発表しました。リサの6曲入りEP『Press Play』はタイトル曲「Tarantino」を軸に、タイ語のあいさつから名付けた「SaWaDiKa」で幕を開けます。ミンニの3曲入りデジタルEP『i love you to the moon and back』は、全曲タイ語で歌った初めての作品で、彼女の誕生日にリリースされました。

「Tarantino」MVで、ブロンドのウィッグと黒のレザー姿でレストランの厨房に立つリサ
「Tarantino」MVのリサ。画像:LISA公式YouTube(VEVO)

リサの『Press Play』:6曲とタランティーノへの手紙

『Press Play』はリサにとって初のEPで、10月23日に自身のレーベルLLOUDとRCA Recordsからリリースされました。収録曲は「SaWaDiKa」「V12」「Cobra」「Tarantino」「Cut U Off」「Sweat」の6曲で、この順番で並んでいます。2025年のアルバム『Alter Ego』以来の本格的な作品で、リリース前日にはソウルでファン向けのリスニングパーティーも開かれました。

タイトル曲は「Tarantino」で、リサ自身も作詞・作曲にクレジットされています。MVはまるで短いアクション映画。ブロンドのウィッグにスタッズ付きのキャップをかぶったリサが、クエンティン・タランティーノ監督に赤い封筒を届けに向かいますが、通り抜けるレストランの厨房やホテルの廊下が次々と格闘シーンに変わっていきます。

「SaWaDiKa」があいさつなら、「Tarantino」は見せ場。EPはあいさつで始まり、アクション映画のような世界観で盛り上がりを迎えます。

「Tarantino」MVティーザーの、薄暗いホテルの廊下で始まる格闘シーン
「Tarantino」ティーザーの廊下での格闘シーン。画像:LLOUD公式YouTube

EPが「SaWaDiKa」で始まる理由

「SaWaDiKa」はEPの先行シングルとして、9月初めに先に公開されました。タイトルは、女性が「こんにちは」と言うときのタイ語のあいさつを、リサらしく遊び心のある綴りにしたもの。発表前には、「HELLO」の文字とタイ語のあいさつを並べた赤いビルボードが複数の都市に現れました。MVはバンコクで撮影され、パン・ジェヨプ監督が手がけ、YouTubeでの再生回数は約2日で1億回を超えました。

この曲はビルボード「HOT 100」に69位で初登場し、2週目もチャートに残りました。これでリサのソロ曲としては、HOT 100に2週以上ランクインした3曲目になります。ビルボード「Global 200」にも23位で初登場しました。

世界に向けたポップEPの冒頭にタイ語のあいさつを置くこと自体が、ひとつのメッセージです。タイで育ったリサは、初めてのEPを母語の「こんにちは」から始めました。

「SaWaDiKa」MVで、白い壁の前にシルエットで並ぶダンサーたち
バンコクで撮影された「SaWaDiKa」MV。画像:LISA公式YouTube(VEVO)

ミンニ初の全曲タイ語EP

同じ日、i-dleのミンニは、全曲タイ語で歌った初めてのデジタルEP『i love you to the moon and back』をリリースしました。発売は10月23日の韓国時間正午で、この日は彼女の誕生日でもあります。ミンニは3曲すべての作詞・作曲に参加しています。

  • 「to the moon :)」:タイトル曲。軽やかなギターが重なるミディアムテンポのシンセポップで、「I love you to the moon and back」というフレーズがもとになっています。
  • 「insomnia」:眠れずにメッセージを待つ夜を描いた、ミニマルでローファイなポップ&R&B。
  • 「white clouds」:別れと、遠くにいる大切な人への祈りを歌ったアコースティックバラード。

リサのEPが大胆で劇的なのに対し、ミンニのEPはやわらかく、マイクのすぐそばで歌いかけるような作品です。「to the moon :)」の映像も同じ空気をまとい、青空や屋上、カメラに向かってほほえむミンニのクローズアップが印象的です。

「to the moon :)」MVティーザーで、青空の下、白い屋上の壁に座るミンニ
「to the moon :)」MVティーザー。画像:i-dle公式YouTube

タイ出身の2人のスターと、その友情

ミンニは誕生日を地元バンコクで迎えました。10月23日から25日まで、ショッピングモールEMSPHERE内のSPHERE GALLERY 1で誕生日ポップアップ「to the moon」が開かれ、月と猫をテーマにした展示やフォトゾーン、グッズが並びました。最終日の10月25日には「MINNIE SPECIAL LIVE IN BANGKOK」で締めくくられました。

ファンが2人のリリースを特に注目していた理由はもうひとつあります。リサとミンニはどちらもタイ出身の1997年生まれで、親しい友人同士なのです。TWICEのジヒョ、ミナとともに「97年生まれ組」の仲良しグループとして知られ、ジヒョはインタビューで、ミンニを紹介してくれたのはリサで、ミンニはリサにとって業界でいちばん仲の良い友人だと話しています。リリースの数週間前、9月末には、ミンニが夜景を背にした屋上での2人の写真を投稿しました。

年末までK-POPを追いかけるなら、メロン・ミュージック・アワード(MMA)の出演ラインナップのガイドでシーズン最初の大型授賞式をチェックできます。また、12月のK-POPコンサートガイドでは年末の公演とチケットの取り方をまとめています。

EPのオーディオスニペットで、青いチェックのシャツを着て澄んだ青空を背に横を向くミンニ
『i love you to the moon and back』オーディオスニペットのミンニ。画像:i-dle公式YouTube

Soriのノート

今週いちばん心に残ったのは、同じ街出身の2人の友人が、同じことをまったく違う形で伝えたことです。リサは大胆なグローバルポップのアルバムの冒頭にタイ語のあいさつを置き、それに自分の名前を乗せて世界へ届けました。ミンニは逆の道を選び、全曲タイ語の静かな作品を誕生日にリリースして、バンコクで祝いました。

どちらが「よりタイらしい」ということはありません。ひとりは母語で世界にあいさつし、もうひとりは母語で故郷に向けて歌う。2枚を続けて聴けば、韓国でキャリアを築きながら自分の言葉を持ち続けることの、両方の側面が聞こえてきます。

Sori · カルチャーエディター

私はSori、BeautiPin Seoulのカルチャーエディターです。韓国語でsoriは「音」を意味し、パンソリのsoriもそうです。そして音こそ私の好奇心の出発点です。ドラマの一場面のセリフ、祭りの掛け声、世界へ広がるサビ。プレイリストは増える一方で、コンサートのパンフレットを集め、伝統がなぜ生き残ったのかを知るまでは放っておけません。

タグ:リサ, BLACKPINK, Press Play, Tarantino, SaWaDiKa, ミンニ, i-dle, to the moon, タイ出身K-POPアイドル