T1ベースキャンプ完全ガイド:弘大・江南・釜山にあるT1のPCバンの楽しみ方
T1ベースキャンプ(T1 Base Camp)は、eスポーツチームT1が自ら運営するPCバン兼ファンスペースです。ゲーミングPC、公式グッズショップ、試合のビューイングパーティー、選手にちなんだフードがひとつの空間にそろっています。店舗は3つ。弘益大学入口駅そばにある24時間営業の1号店・弘大(ホンデ)店、2026年10月3日にプレオープンした新論峴(シンノニョン)駅近くの旗艦店・江南(カンナム)店、そしてeスポーツパブを併設した釜山・海雲台(ヘウンデ)の九南路(クナムロ)店です。予約なしで入店でき、席は1時間単位の料金制、グッズショップは誰でも利用できます。
T1ベースキャンプとは
T1は、Faker(フェイカー)が所属するリーグ・オブ・レジェンド(LoL)のチームで、2023年から2025年まで世界大会3連覇を初めて達成したチームでもあります。成都で行われた2025年の決勝で、Fakerは6度目の世界王者に輝きました。これだけの実績があれば、試合のない日にも集まれる場所を求めるファンが増えるのは当然です。その答えがT1ベースキャンプです。
各ベースキャンプの中心にあるのはPCバン、つまり時間制で利用する韓国のゲームルームです。PCバンが初めてなら、韓国のPCバン文化ガイドで基本をおさえておきましょう。ここで違うのは、PC以外のすべてです。椅子はT1の赤と白、壁にはチームの優勝の歴史。公式グッズショップに選手の名前が付いたフード、そして試合の日にはフロアを観戦会場に変える壁一面のLEDスクリーンがあります。
T1によると、ベースキャンプの来場者の半分以上は韓国人以外とのこと。誰のための場所なのかがよくわかります。2026年10月初めの時点で、店舗は3つです。
- 弘大(ソウル):2023年5月オープンの1号店。24時間営業。
- 海雲台(釜山):2025年12月オープン。韓国初のeスポーツをテーマにしたパブを併設。
- 江南(ソウル):新しい旗艦店。2026年10月3日にプレオープン。
弘大店は、それ自体がひとつの名所にもなっています。2026年6月、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、ソウルでの最初の公開日程としてこの店を訪れました。T1のLoLチームの選手たちと対面し、集まった人々に韓国はeスポーツ発祥の地だと語りかけ、Fakerにサイン入りのGeForce RTX 5090を手渡しました。
弘大店:24時間営業の1号店
最初のベースキャンプは、麻浦区楊花路(ヤンファロ)147の地下にあります。弘益大学入口(ホンデイック)駅1番出口から歩いてすぐです。この駅には2号線、空港鉄道(AREX)、京義・中央線が乗り入れているので、仁川空港から直行できます。T1の看板を目印に階段を下りましょう。24時間営業です。
広さも十分です。ゲームフロアは約260坪(約860平方メートル)で、オープン時の座席数は250席以上。一般席にもT1ブランドのゲーミングチェアが置かれています。エリート席はデスクの幅が約20センチ広く、オープン当初の料金は一般席より1時間あたり500ウォン高い設定でした。ラウンジのそばでは大きなFakerのキャラクターフィギュアが出迎え、壁は選手名のサインボードで埋め尽くされています。
もうひとつの目玉がショップです。チームのユニフォーム、選手フィギュア、ゲーミングデバイスのほか、Nintendo、PlayStation、Xboxのゲーム機やソフトもそろいます。商品の入れ替えが多いので、旅の後半にもう一度のぞくと新しい発見があるかもしれません。
フードは店内のキッチンで作られ、外からの飲食物の持ち込みはできません。メニューは選手との結びつきが強いのが特徴です。オープン時、Fakerのおすすめはシーフードちゃんぽんラーメンで、選手の名前が付いたメニューは約4,000〜7,500ウォンでした。ロスターが変われば、メニューも変わると考えておきましょう。
試合の日はLEDスクリーンでT1のLoLの試合が流れ、フロアはすぐに埋まります。席を確保したいなら第1試合よりかなり前に着くのがおすすめです。そのあとは、弘大の街へ。ストリートパフォーマー、夜遅くまで開いているバー、古着屋が、地上に出てすぐの場所に広がっています。
江南店:新論峴駅そばの新しい旗艦店
T1の3つ目のベースキャンプは2026年10月3日にプレオープンしました。9号線と新盆唐線が通る新論峴駅から徒歩約2分です。広さは約476坪(約1,570平方メートル)で、弘大店のほぼ2倍。T1はこのコンセプトを「Capital of Dominion(君臨の首都)」と呼んでいて、ブランドのショーケースとして作られたのは明らかです。
トロフィールームは、多くのファンが最初に向かう場所です。選手の手形、試合で着たユニフォーム、オーディオゾーンで、T1の優勝の歴史をたどれます。入口近くでは、Fakerのシグネチャーポーズをモチーフにしたキネティックアート作品がここで初めて公開されます。
PCゾーンは24時間営業。全席にAMD Ryzen 7 9800X3DプロセッサーとRTX 5070以上のグラフィックカードを搭載。一部の席はRTX 5090と、500Hzを超えるSamsungのOLED QHDモニターにグレードアップします。友達と一緒にプレイするなら、個室のFocus Room、Duo Room、Team Boxに加え、グループ対戦用のアリーナもあります。
PC以外にも、最新機器を試せるギア体験ゾーンや、SamsungのOdyssey G9モニターとLogitechのシミュレーターを使ったF1スタイルのレーシングシミュレーター「T1 Racing」があります。Creative Labではカスタムマーキングができるので、買ったグッズを自分仕様にできます。無人のガチャゾーンは24時間稼働。T1の公式旗艦店「T1 Flagship Store」はチームの本社からここへ移転して規模を広げたので、公式グッズの品ぞろえはここがいちばんです。
Hide On Boucheはレストランで、その名前はFakerのゲーム内ID「Hide on bush」をもじったもの。T1本社で選手の食事を担当するヘッドシェフがメニューを監修しています。ステーキ、ピザ、デザート、ビール、カクテルを、午前11時から深夜0時まで提供。PCバンの軽食ではなく、きちんとした食事が楽しめます。
まだプレオープン期間中なので、イベントの最新情報や準備中のゾーンについてはT1の公式チャンネルで確認しましょう。
釜山店:海雲台のベースキャンプとパブ
釜山店があるのは、海雲台駅とビーチを結ぶ歩行者向けのショッピングストリート、九南路です。まずT1 PUBとショップが2025年10月14日にオープンし、施設全体のグランドオープンは2025年12月12日でした。
館内は「要塞」をイメージした円形のレイアウトで、T1の黒・赤・白でまとめられ、動線に沿ってチームの戦いの歴史を紹介する展示が続きます。館内にあるのは次のとおりです。
- T1 PUB:韓国初のeスポーツをテーマにしたパブとしてオープン。大型スクリーンで試合が流れ、ビール片手に観戦できます。
- プレミアムPCゾーンと個室:ソウルの店舗と同じく、席のグレードが分かれています。
- T1 Arena:6対6のプレイまで対応できる大会・イベントスペース。
- T1 RacingとT1 CUBE:シムレーシングのコーナーと、展示やファン向けプログラムに使われる多目的スペース。
- 公式グッズストアとフォトブース:おみやげと記念写真に。
- 選手シグネチャーメニュー:チームにちなんだフードとドリンク。
釜山では、T1のeスポーツアカデミーが運営する地域大会やプログラムも開かれ、トライアウトも行われています。旅行者なら、午前は海雲台ビーチ、夜はパブで試合観戦というプランがいちばん簡単です。生ビール付きで観戦会を楽しめるのは、ベースキャンプの中でここだけです。
料金・ログイン・店内マナー
料金のしくみ。PCの利用時間は1時間単位で、入口のキオスクか席の画面で購入し、カードか現金で支払います。プレミアム席や個室は一般席より高めです。全体として、街なかの一般的なPCバンより少し高いと考えておきましょう。料金は店内に掲示されていて、ときどき変わるので、チャージする前に確認を。グッズショップは普通のお店と同じで、PCの利用時間を買わなくても見て回れます。
ログイン。韓国のPCバンでは、席の利用を会員アカウントにひもづけます。弘大店ではGoogleアカウントでログインできていたので、多くのPCバンで求められる韓国の携帯電話番号による本人認証をしなくて済みます。画面が韓国語で表示されたら、カウンターで聞けばスタッフが手伝ってくれます。
年齢のルールに注意。韓国の法律では、19歳未満は午後10時から午前9時まで、保護者などが同伴しない限りPCバンに入れません。10代だけで行くなら昼間に訪れ、若く見える人は身分証を持ち歩きましょう。
試合の日。いちばん楽しく、いちばん混むのがビューイングパーティーです。早めに着くこと、そしてイベント情報はT1の公式SNSで確認すること。特別プログラムや選手の登場はそこで告知されます。スクリーン観戦ではなくLCKの試合を生で見たいなら、リーグのホームアリーナである鍾路(チョンノ)のLoL Parkへ行きましょう。
店内マナー。みんなが気持ちよく過ごすためのポイントです。
- ヘッドセットを着けて、声は控えめに。周りの多くの人はゲームの真っ最中です。
- ほかの人やその画面を撮影するときは、先にひと声かけましょう。
- 混雑する夜に、荷物を置いて席取りをするのはやめましょう。席は時間制の有料です。
- フードは持ち込まず、席かカウンターで注文しましょう。
- イベントで選手が登場したら、スタッフの案内に従いましょう。追いかけたり、取り囲んだりしないこと。
Solのノート
どのベースキャンプに行くかは、行く時間帯で選びましょう。夜遅くなら弘大店。24時間営業で駅からすぐ、バーが閉まったあとの行き先にぴったりです。昼に行くなら江南店。トロフィールーム、旗艦店のショップ、Hide On Boucheでのしっかりしたランチがそろっています。試合の夜なら釜山店です。
できれば2回行ってみてください。静かな午後にゆっくり見て回り、ビューイングパーティーの日にもう一度。同じ空間なのに、観客の応援が始まるとまるで別の場所のように感じられます。